酒蔵紹介

「地酒」であり続ける為に必要な進化。

笹祝酒造の創業は明治32年。生産量の実に9割が地元で消費される「地酒の中の地酒」と呼ばれる酒です。  酒の造り手であり、地元民でもある私たちが「今飲んで美味い」と思える日本酒を提供することをモットーとしています。

日々蔵に通い、酒造り仕事や瓶詰め仕事、事務仕事をする笹祝酒造のスタッフは全て地元に住む仲間です。「地酒」であることを標榜する笹祝にとって、目指すべき「美味しい酒」はすなわち地元に住む人々が飲んで美味しい酒。つまり笹祝酒造スタッフが飲んで美味しい酒です。流行りのスタイルや味わいと違っても自分たちの味覚に誇りを持った商品造りをしています。

ただそれは「昔からずっと変わらない味」という訳ではありません。田舎に住む私達の生活や食事も少しずつ変化をしていきます。日本酒の消費のされ方も大きく様変わりしてきました。笹祝は100年以上の歴史の中で、そうした変化を感じ取り、新商品を開発し、また従来の酒質を調整する事で進化してまいりました。

(中央右 初代 笹口岱作。中央左 二代目 笹口友作)

そして今。笹祝酒造はまた大きな変革のタイミングを迎え、新しい商品造りや新しいイベント、新しい仕組み造りに取り組んでいます。その為に長年ご愛顧頂いた一部の酒を終売にせざるをえなかったり、新商品の酒が皆様のお手元に届くまで充分に確保できなかったりと多方面でご迷惑をおかけしてしまう事が起きています。大変申し訳ありません。

しかしこれから10年先、20年先も変わらず「地酒」であり続ける為に必要な進化であると考えています。試行錯誤しながらも精一杯努力して参りますので、皆様のご理解賜りたいと思っております。

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お祓い

お祓い

笹祝酒造ではお酒の神様「松尾大神」をお祭りしています。毎年酒造シーズンに入り最初の「米磨ぎ」が行われる日に、真言宗のお寺様に「醸造安全祈願」と「良い酒ができますよう」ご祈祷をしていただきます。真言宗は神仏一体となし、ご祈祷もすることから、当社は真言宗のお寺様に醸造祈願を行っていただいております。

玄米

玄米

米は,亀の尾・越淡麗・五百万石・雪の精・越いぶき・コシヒカリを使用しています。 2019年の醸造より原料枚は全量新潟市産での製造に移行しました。特に亀の尾は笹祝近隣の篤農家に特別栽培をお願いしています。

精米

精米

玄米の表層部や胚芽には、麹菌や酵母の増殖、発酵促進に過剰な灰分やビタミン類が含まれています。また必要以上に多いと酒の香や味を劣化させるタンパク質や脂質も多く含まれています。酒を造る上で不必要な成分を取除くため、玄米の表層部および胚芽を削り取ります。その操作を精米といいます。
精米の程度は、精米歩合で表します。精米の程度が高いほど(削り取る割合が多いほど)精米歩合は小さくなります。食用の白米は、精米歩合90%~92%です。わが社では精米歩合は40%・48%・50%・55%・58%・60%・62%・65%・80%となっています

洗米・浸積

洗米
白米表面に残っているヌカを取る目的で、白米を水洗いします。これを「洗米」といいます。
浸積
米粒の中心まで水を十分に吸収させることによって、蒸した時に完全な蒸米となるように一定時間白米を浸漬(水に浸ける)します。大吟醸等は、ざるに入った白米を、水をはった半切り(たらい)に浸けます。その他は、浸漬タンクに浸けます。
  • 洗米
  • 洗米
  • 浸積

蒸米

蒸し
適度に水を吸わせた生米を、蒸気で加熱することによって、麹菌の生産する糖化酵素の作用を受けやすくします。良い蒸米とは、適度の硬さを保ち、表面がべたつかないものをさします。大吟醸は、こしきで蒸します。その他は、連続蒸米機で蒸します。
蒸米放冷
蒸米は酒母及び仕込みの掛米に使用するものと、麹に使用するものの二つに分けられます。それぞれ仕込み温度が異なるので、使用時に適した温度に冷却しなければなりません。使用量の少ないものは、自然冷却します。その他は放冷機により冷却します。
  • 蒸し
  • 蒸し
  • 蒸し

麹(こうじ)

製麹
麹は、蒸米に麹菌を増殖させたものです。麹菌は、蒸米で増殖すると同時に各種の酵素を分泌します。麹菌の生産する酵素によってこれを酵母が利用可能となる、ブドウ糖やアミノ酸の形にかえてゆくことが麹の役割です。
引き込み
蒸米を34℃~36℃に冷やし、麹室の床の上に積あげます。引き込み量の少ないものは麹室の外で蒸米を冷やして麹室に引き込みます。量の多いものは、放冷機からエアーシューターで飛ばして麹室に引き込みます。
  • 製麹
  • 引き込み
床もみ
蒸米の温度と水分が均一になったら床の上に広げ、種麹(胞子)を振りかけ、よく混ぜます。この操作を「床もみ」といいます。
  • 床もみ
  • 床もみ
  • 床もみ
切り返し
床もみ後、粒の表面が乾き、粒同士が互いにくっつき、硬い塊になっています。そこで、蒸米の温度を均一にし、麹菌に酸素を供給するため、堆積した蒸米を崩し、よく混ぜます。この操作を「切り返し」といいます。
盛り
麹菌の繁殖による白い斑点がみえるようになります。このままにしておくと、麹菌の増殖による発熱で温度が高くなりすぎ、増殖が止まってしまうので、堆積してある蒸米をもみほぐして、一定量ずつ箱に入れ、温度調節をしやすくします。大吟醸は、へぎに入れます。その他は量におおじて、箱または製麹機に入れます。
  • 切り返し
  • 切り返し
  • 盛り
仲仕事
盛り後、品温が上昇するため、よく攪拌し温度を均一にします。 これを「仲仕事」といいます。
仕舞仕事(留仕事)
仲仕事後、温度が再度上昇するため、よく攪拌し温度下げます。手入れ後は蒸米を広げ、うねを作るなど表面積を大きくし、品温の急昇を防ぎながら余剰水分の蒸発を促します。
出麹
麹室から出し乾燥室で1日寝かせます(枯らし)。これで麹の完成です。
  • 仲仕事
  • 仕舞仕事(留仕事)
  • 出麹

酒母

酵母の働きによってアルコールが生成されます。その酵母を純粋に大量培養したものが酒母です。仕込み量の多いものは、エアーシューターで蒸米を飛ばして仕込みます。それ以外は、仕込み室前で蒸米を、冷ましてタンクの中へ投入します。

  • 酒母
  • 酒母
  • 酒母
  • 酒母
  • 酒母
  • 酒母

醪(もろみ)

酒母を元に、初添え・仲添え・留添えと3回に分けて仕込んでいきます。

  • 醪(もろみ)
  • 醪(もろみ)
  • 醪(もろみ)

搾り

上槽
もろみをしぼり機で酒粕と酒に分けます。
  • 上槽
  • 上槽
濾過
上槽した酒は、濾過機により濾過します。
火入れ
火落ち防止のための殺菌と、貯蔵中の品質劣化を防ぐために酵素を破壊するのを目的に、酒を加熱することを火入れといいます。加熱温度は、60℃~65℃です。
貯蔵
火入れ後の日本酒は出荷時のビン詰めまで、タンクに貯蔵します。この期間に香味が熟成し、新酒の荒々しさがなくなり穏やかになります。
  • 貯蔵
  • 貯蔵
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