『笹祝酒造の米麹』は自然豊かな新潟市西蒲区で育まれた美味しいお米を使用した米こうじ。伝統的な手作りの製麹技術による自然な甘さと香りが特徴です。塩麹や甘酒や手作り味噌などに。ノンアルコールなので安心して料理にお使いいただけます。
麹について。麹の効能。
「麹-こうじ-」とは、米・麦・大豆などの穀物に「麹菌」を繁殖させたもの。味噌や醤油に味醂に酢に日本酒など、日本人が毎日使う伝統的な調味料の多くは「麹」が使われています。しかし現代では家庭で調味料をつくる機会はほとんど無く、「麹」そのものには触れた事が無いという方のほうが多数ではないでしょうか。笹祝酒造の麹の教室では子供から大人まで誰もが気軽に麹の世界に触れる事のできる体験型ワークショップをご用意しています。その中から「麹」さえあれば過程で簡単につくれる「麹のレシピ」を紹介させていただきます。
麹の持つ効能について
麹菌は分解力の強い酵素を大量につくります。たんぱく質をアミノ酸に分解する酵素やでんぷんを糖に分解する酵素をはじめ、たくさんの酵素を生成します。たくさんの酵素が生成されるということは、言い換えれば一分子から無数の分子が生まれ、物質の数がすごく増えて、複雑になるわけです。アミノ酸などのうま味物質や甘い糖もできます。そうすると、そのできたものを栄養にして乳酸菌や酵母が勝手に増殖してきますから、発酵をさらに広げていくわけです。縦にも横にも味が広がっていく。複雑さがおいしさなんですね。
農林水産省 aff 2022 NOVEMVER 11月号
麹を使うことで圧倒的に味に奥行きが出ます。乳酸菌や酵母、酢酸菌を使う国は世界中にありますけれど、麹を中心に使っているのは日本の発酵の特徴です。麹菌は和食を支えているといっても過言ではありませんし、食文化だけでなく、日本文化を支えている、日本人にとってなくてはならない菌なのです。
①塩麹のレシピ
塩麹とは「米麹・塩・水」で作る発酵調味料です。料理の際に下味として漬け置いておくと、肉や魚のタンパク質を分解してより柔らかくして旨味を引き出すことが出来ます。また麹そのものは解凍した後は冷蔵状態で2か月ほどの使用期限となりますが、塩麹の状態にすることで1年程保管が可能になります。
【用意するもの】
- 瓶1個 ※作る量に合わせて丁度良いもの。口が広いもの。
- スプーン1本
- 「笹祝酒造の米麹」45g
- 塩15g
- 水60ml
- タグ ※作成した日付などを書き込みます
【やること】
初日
- 瓶を煮沸して、しっかり乾かす
- 瓶に塩と水を入れて、完全に溶けきるまでスプーンでかき混ぜる
- 麹を瓶の中に入れてスプーンでよくかき混ぜる
- 瓶にフタをする。今日の日付等をタグに書き込み瓶に付ける
- 常温で保管 ※直射日光が当たる場所は避ける
2日目以降
- 一日一回よくかき混ぜる ※見た目や香りを日々確認
- 夏場は1週間、冬場は2週間ほどで塩麹完成。ここからは冷蔵庫で保管
- 使うたびに全体をよくかき混ぜることで長持ちします。使用期限は1年程です。
塩麹づくりのポイントはよくかき混ぜる事!日本酒造りにおいても「水麹」という工程があり、タンクに水と麹を入れて櫂棒でよく突き崩す作業があります。これは麹の持っている酵素の力を液体に送り込む為の重要な作業です。
塩麹を混ぜる際も麹を潰すような気持でよくかき混ぜてください!
※お好みでスパイスを入れるなど自由にアレンジして楽しんでください!画像は笹祝謹製の中華スパイス(花椒、カルダモン、クコの実です)
②醤油麹のレシピ
醤油麹は「米麹・醤油」でつくる発酵調味料です。塩麹では塩水を作って漬けるところを、醤油麹では醤油をそのまま使用するのでより簡単に作れます。塩麹に比べて醤油自体の旨味が強く、ツンと尖った塩味もないので料理の下味以外にも、卵かけご飯など「醤油の替わりに」使うことが出来ます。
【用意するもの】
- 瓶1個 ※作る量に合わせて丁度良いもの。口が広いもの。
- スプーン1本
- 「笹祝酒造の米麹」45g
- 醤油75ml程
- タグ ※作成した日付などを書き込みます
【やること】
初日
- 瓶を煮沸して、しっかり乾かす
- 瓶に麹と醤油を入れる ※麹がひたひたに浸かるくらいから1㎝ほど多く入れます(後に麹が水分を吸うため)
- スプーンでよくかき混ぜる
- 瓶にフタをする。今日の日付等をタグに書き込み瓶に付ける
- 常温で保管 ※直射日光が当たる場所は避ける
2日目以降
- 一日一回よくかき混ぜる ※見た目や香りを日々確認
- 夏場は1週間、冬場は2週間ほどで塩麹完成。ここからは冷蔵庫で保管
- 使うたびに全体をよくかき混ぜることで長持ちします。使用期限は6カ月程です。
塩麹に同じく、醤油麹づくりのポイントもよくかき混ぜる事!よーく混ぜて美味しい醤油麹を作りましょう
③麹ドリンク(麹甘酒)のレシピ
麹ドリンク(麹甘酒)とは、麹の糖化力を使ってお米を甘くしたもの。その味わいはまさにお米のジュースで、砂糖などの甘味料を一切不使用で、とっても甘くておいしいドリンクを作ることが出来ます。疲労回復などの嬉しい効用も沢山あり、別名「飲む点滴」とも呼ばれています。
甘酒は「疲労回復」「熱中症予防」になる
甘酒など発酵食品を研究している東京農業大学の教授・前橋健二さんに、甘酒のパワーの秘密を教えてもらいました。
◆甘酒の驚くべきパワー・“飲む点滴”
米こうじの甘酒の主な成分は、発酵でうまれるブドウ糖、アミノ酸、ビタミンB群、そして食物繊維やミネラル。栄養を補うときなどに打つ点滴とほぼ同じ成分なんです。さらに甘酒には、早く吸収しやすいという効果もあります。◆甘酒の驚くべきパワー・疲労回復
甘酒は、素早く吸収されてエネルギーになるブドウ糖が主成分で、さらに代謝を助けるビタミンB群も入っています。体にすぐに吸収されて脳や体の疲労の回復につながります。食品メーカーが行った実験では、バスケットボール部員20人を対象に、運動後30分以内に甘酒を飲んだ時と麦茶を飲んだ時の気分の状態を比較しました。麦茶を飲んだ時より、甘酒を飲んだ時の方が疲労が軽減したと感じることがわかりました。
また甘酒を飲んだ後は、ネガティブな感情が改善傾向にあるという結果も出ました。◆甘酒の驚くべきパワー・便通改善
甘酒には、食物繊維やオリゴ糖も含まれています。オリゴ糖は腸内環境を整える働きがある善玉菌(ビフィズス菌)を増やす効果があると言われています。酒造メーカーが、排便回数が比較的少ない14人に1日118gの米こうじの甘酒を飲んでもらい、1週間後の排便回数を調べました。甘酒を飲まなかった場合と比べると、回数は一週間で平均1.71回ほど多くなったという結果が出ました。
「食べる甘酒」を自宅で作ろう
甘いのが苦手という人やカロリーが気になるという人におすすめなのが、甘酒を調味料として使う「食べる甘酒」です。水分を少なくして、調味料として使える「食べる甘酒」のつくり方を料理研究家の栗生隆子さんに教えてもらいました。
NHK首都圏ナビ 甘酒で夏を乗り切る! 2020年7月29日
【用意するもの】
- 米1合(150g)→炊き上がり330g
- 「笹祝酒造の米麹」400g
- お湯 360ml
- ヨーグルトメーカーなどの保温器(炊飯器でも可)
- 瓶1個 ※作る量に合わせて丁度良いもの。口が広いもの。
【やること】
- 米1合を炊飯器で炊く
- 炊いたご飯に麹とお湯を保温器の中に入れる。全体の温度が60度くらいになるよう調整する。(※60度より低い温度で発酵を始めると酵素反応により色味がやや褐色になりますが、品質には問題ありません。)
- 保温器の温度を60度に設定し8~10時間発酵を行う(※炊飯器を使う場合はフタを開けたまま乾いた布巾をかぶせて「保温」のまま8~10時間置く。途中3時間おきにかき混ぜるとなお良し)
- 出来上がった麹ドリンクを清潔な瓶に詰めて保存する。
このレシピで作る麹ドリンクは濃さと甘味が強めです。冷凍庫に入れるとそのままシャーベットとして美味しく食べることが出来ます。麹ドリンクとして飲む場合には、好みの濃さまで水で薄めてください。
また、この麹ドリンクのレシピは賞味期限は冷蔵状態で2週間程です。より長期保存する場合には瓶のまま煮沸することで~冷蔵状態で1か月程保存可能です。煮沸の際は中身の温度が70度を10分程維持するようにしてください。その後、氷冷皿などで冷凍することで更に保存期間を延ばすことが出来ます。