醸造祈願とは、これから始まる酒造りの季節に向けて、酒造りの神様に新酒の醸造の安全を祈る祭礼です。本来、醸造祈願は神社の神主さまに取り仕切っていただくことが一般的であるそうですが、笹祝酒造は全国的にも珍しく真言宗の檀家である事から「お寺さま」をお招きしてお祈りをして頂いています。
真言宗の開祖である空海は「本地垂迹(ほんちすいじゃく)説」(神と仏は同じものである)という考えを広めました。山伏の山籠もりの修業も神道と仏教が合わさったものという事です。笹祝の醸造祈願では、良酒醸造と安全を願った祈祷を行った後に『九字を切る』ことで厄災をお祓いして頂きます。
さあ今年もお酒造りが始まります。まずは笹祝の地域の生活酒である「笹祝新潟印」と、新酒の「特別純米しぼりたて生原酒」を。今年も良いお酒を皆様へお届けします。
笹祝酒造六代目 笹口亮介