暑さのピークも収まり過ごしやすい日が増えてきました。。。ほっとしますね!秋は気候も気持ちよく、旬の食材も多いため絶好の日本酒の季節です。そんな今時期の季節にぴったりなお酒を紹介します。それは「笹印生酛純米無濾過酒(五百万石)」です。
生酛(きもと)仕込みとは
生酛とかいて「きもと」と読みます。これは明治時代以前に主流だったお酒の醸造法の事。当時は現代のように醸造用の設備や食品添加物が充分に揃っておらず、その環境下でもお酒を失敗せずに仕込めるように試行錯誤を繰り返して築き上げられてきた古典技術です。現代的な仕込みに比べると手数と醸造日数が多くかかり、味わいの安定性や再現性が低いので、多くの蔵では採用されなくなって、一時はその数を大きく減らしていました。(紛らわしいのですが「生酒」とは違います)
ところが最近(?)になって生酛仕込みによる独自の味わいや世界観の面白さが再評価され、生酛仕込みの世界に再び火がついています。昔ながらのクラシックな生酛のお酒を仕込む酒蔵もあれば、大変モダンで美しい生酛のお酒を仕込む蔵まで。いま生酛のお酒は全国の酒蔵が群雄割拠する最も面白いお酒ジャンルの一つといえると思います。
↓笹印の生酛を商品化した時のブログはこちら。
https://sasaiwaishuzo.blogspot.com/2018/09/blog-post_22.html
笹印生酛純米無濾過酒の特徴
笹印生酛純米無濾過酒の特徴は以下の4つ
- 新潟市産五百万石の65%精白
- 蔵の冷蔵貯蔵庫の中で瓶熟成
- ローカル酵母S-3を使用
- 常温とぬる燗で最も輝く
使用する酒米の「五百万石」は新潟を代表する酒米。生酛を仕込むうえで醸造適性としても申し分ありません。この商品の兄弟酒として「笹印 低精白コシヒカリ生酛純米無濾過酒 笹祝酒造のブログ: 新商品 コシヒカリ生酛! (sasaiwaishuzo.blogspot.com)」のほうは飯米であるコシヒカリを使用していますが、あたりの柔らかさや常温で飲んだ際のふくらみに関しては今のところ五百万石のほうに軍配が上がります
また笹印シリーズは蔵の中低温貯蔵庫で数年の貯蔵を経てから出荷するのですが、笹印生酛純米無濾過酒は中でも最も熟成年数の深い2019BYとなっています。生酛のお酒の特徴の一つとして、長い熟成に耐えて味わいを向上させるというものがあり、まさに2019BYは、笹口的にも飲み頃ど真ん中ではないかと感じています。
酵母については、笹祝が自社で種継ぎを繰り返して使うローカル酵母のS-3(越後酋楽会3号酵母)を使用しています。笹祝の普通酒をはじめレギュラー酒を支えるこの酵母は発酵力が強く、吟醸香が前面に出てこないので、お酒の味わいそのものにフォーカスしたい生酛のような酒質には抜群。ほんのり柑橘を思わせる立香だけを感じさせるいぶし銀。このあたりも気に入っている要素の一つです。
一番おいしい飲み方
笹印生酛純米無濾過酒の特徴の4つめ「一番おいしい飲み方」はズバリ『常温orぬる燗』!体温に近い温度で口に含めば、じんわり体に優しく染みいります。味の特徴の一つとして乳酸という酸が利いており、余韻には七色の複雑な酸味が心地よく楽しめます。アテはお漬物やスモークチーズや焼き魚などいかがでしょうか。
生酛や熟成酒と聞くと人によっては飲みづらさやハードルが高いイメージを感じるかもしれませんが、まずはこれを 常温orぬる燗 で飲んでみて欲しいです!新しい世界を開いてくれるかもしれません。
秋の一押しは「笹印生酛純米無濾過酒」!!是非ともお願いします!!
笹印生酛純米無濾過酒 1800ml 3300円 720ml 1650円